恋愛から長く離れていた分気持ちは燃え上がる

年齢と社会的な地位、持てる時間の余裕などが浮気に発展する条件になることがあります。
これまで普通のサラリーマンとして家庭のために頑張ってきた夫が、突然、何かのきっかけで他の女性と恋愛関係になってしまう。
異性と接するチャンスが離れていた人ほど、そのきっかけがあったときには一気に恋愛の気持ちに火がついてしまうのです。
そのパターンとして、年齢が30代後半〜50代前半、子供もある程度成長して手がかからなくなったとき。
さらに、仕事の経験も豊富で会社内での立場も上になってお金もある。
そして、出張や営業などで責任ある立場を任せられているため時間も自由に都合がきくというとき。
すでに夫婦生活は10年以上が経過しているため、夫婦間には愛情などがなくなっており、他の女性と出会うチャンスがあれば恋をしてしまうパターンです。
きっかけは夫の帰りが極端に遅くなったこと

依頼してきたのは50代の女性で、最近、夫の帰宅時間が極端に遅くなったり、出張が重なる、夕食も外でとってくることが多くなってきたとのこと。
旦那さんは製造業のため、業務がある程度計画的に行われることから、極端な残業や出張などはないはず。
会社の繁忙期でもないことから、奥さんは旦那さんに何かあったのではないかと疑いました。
はじめのうちは会社内のトラブルかと思ったようですが、あまりに開き直った旦那さんの態度に浮気だと感じました。
この年齢の男性はすでに夫婦間の愛情が冷めているため、浮気に発展しても何ら後ろめたさを感じることがない様子。
旦那さんは奥さんに対して素っ気なく「仕事だから」と言うだけでした。
浮気調査のポイントになったのは、旦那さんの会社にいる同僚の女性の存在です。
奥さんは、その女性と友人関係にあったので、電話で旦那さんの様子を聞いてみたところ、「会社の倉庫とかで若い女の職員と会ってるみたい」と言われたそうです。
探偵事務所にコンタクト

奥さんはその話を聞いて探偵事務所に浮気調査の依頼をしました。
これまできちんとした夫、サラリーマン、父親として生活してきた人が、突然、若い女と関係をもったことに驚きと不安で自分でどうすればいいかわからなかったのです。
まずは女性の調査員が相談に対応して、奥さんの話を聴取。
旦那さんに関する情報を聞き出し、車のナンバー、職場、顔写真などの必須情報を押さえました。
そして、浮気が真実だった場合には奥さんが離婚を覚悟しているということを聞き、調停、裁判までを視野に入れた浮気調査を実施することで合意しました。
旦那さんが仕事帰りにどこかへ立ち寄っているという情報から、まずは調査員2名が追跡を開始。
19:00頃に会社を出た旦那さんの車を追うと、県内の空港付近の人気のない場所に車を停めて、そこで浮気相手の女性と合流するのがわかりました。
1回目の調査ではホテルへの出入りなどは確認できなかったものの、さらに追跡調査を実施。
休日出勤しているという日曜日にも昼休憩が終わったはずの13:00以降になぜか車を会社付近の空き地に停めていたことが判明。
ここでは女性の影は見当たらず、おそらく電話連絡をしていたのではないかと推測できました。
浮気調査は実施してすぐ証拠がとれるわけではなく、3回、または4回と追跡していく中でホテルへの出入りなどをおさえることができます。この調査も例外ではなく、証拠がとれるまでに7回もの追跡調査を実施しました。
このことからわかるように、探偵に浮気調査の依頼をして、ホームぺージ記載の料金のとおり1回ですべて終わるとは思わないほうがよいでしょう。
やはり20万円単位の料金がかかると思ったほうがよいので、どれだけ浮気相手と会う日時を特定し、ピンポイントで証拠をとれるかが命になっていきます。
決定的な場面は5回目の調査で・・・

5回目の調査で、またも休日出勤といった旦那さんは、会社には行ったものの、午前中で仕事を切り上げ市内のファミレスに向かいました。
そこで女性と合流したため、今度こそホテルへの出入りが確認できると判断した調査員は、さらに2人を追跡。
すると、2人は不動産屋に入ったあとで市内のアパートに向かったのです。
そう、すでに浮気は本気モードに入っていて、新居をかまえて同棲生活を送る段取りをしていました。
調査員はアパート裏の駐車場で待機し、2人が部屋のドアを開けるシーン、中に入って行くシーンを撮影。
昼過ぎから部屋に入ったあとで、買い物に外出するときを含め、数回ほど撮影に成功して22:00に旦那さんが部屋を出て自宅に戻るところまでを確認しました。
その後も仕事帰りや休日などはアパートに出入するのを確認しているため、2人が不倫関係にあることを証明。
調査員はその事実を奥さんに報告し、映像データとともに調査結果を伝えました。
妻の決断は「離婚」

奥さんはあまりに驚いた様子で、浮気が事実ならば離婚をすると決意。
長い夫婦生活で愛情は冷めてはいたものの、浮気をするような人ではないと思っていたことに強い裏切りを感じたのです。
まず、旦那さんは製造業の仕事の中で、その事業所のナンバー2という立場にあったことから、お金にはかなり余裕がありました。
そこから、夫婦の共有財産はかなりの額になっており、土地や家屋も含めると等分すれば今後の生活は保障できるような金額でした。
また、子供は成人したばかりなので、養育費などはかからず、旦那さんと浮気相手の女性に対する慰謝料のみを請求。
慰謝料は精神的な苦痛の賠償金額ですから、結婚年数が長ければ長いほど高額になっていきます。
奥さんも仕事はしていましたが、旦那さんのほうが圧倒的に年収としては上。
その年収額から慰謝料を算出し、旦那さんには600万円、相手の女性には200万円を請求することにしました。
後日、すべての手続きを終えて、離婚が成立しましたが、奥さんはそれだけにとどまらず、会社にもプライベートな相談ということで事実を報告。
会社としては旦那さんが業務に支障を出しているわけではないが、厳重注意と社内の特定の女性にだけ待遇を変えていたとして降格処分にしました。
事実、その女性は旦那さんと同行して特別に出張などを行い、給与や立場の待遇を他の人以上にしてもらっていたとのこと。
こうしたことは社内では周知の事実であり、責任者である旦那さんは周りから疑われていたようです。
社内恋愛はまずバレているもの

浮気のきっかけは社内で出会った若い20代後半の女性。
その女性も決してモテるタイプではなく、お互いに恋愛から遠ざかっていた状況で出会いました。
旦那さんは女性からのアプローチに負けてしまい、周囲の目を気にしながらも浮気をした様子。しかし、ほとんどの場合、社内で恋愛をしている状態だと周囲の人は気付いているものです。
同僚の年配の女性は奥さんからの連絡にすぐ対応したことが浮気発覚の決め手となりました。
社内での不倫関係に対応するには、パートナーの職場の人ともつきあいをし、お互いに友人関係にしておくこと。
何かあった場合の相談相手としてかなり有効な手段になるのです。
近年、熟年離婚が増加傾向にありますが、これもお金と時間に余裕ができた世代が、久しぶりに恋愛を楽しんでしまい、それが本気モードに発展したことの表れといえます。