1年間にわたる浮気調査!トラウマを抱えた妻の執念の先には・・・

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結婚10年の節目にできた夫婦の亀裂

浮気調査イメージ7

 

今回の依頼者は、結婚13年目を迎えた40代の女性。

 

夫は42歳で、自営で会社を経営する立場にあり、お金と時間には余裕のある状態とのことでした。

 

夫婦の間には2人の子供がおり、現在は夫婦仲は円満な状態を保っているにもかかわらず、奥様が浮気調査をしてほしいと依頼をしてきたのです。

 

旦那さんは会社員として仕事を続けていましたが、先代の稼業である建築業が成功していたため、裕福な家庭で育っていました。いわゆるお坊ちゃん育ちで、自分の仕事で成功しなくても、家庭を持てるだけの財力があったようです。

 

結婚して10年目を迎えたころ、奥様は旦那さんの様子がおかしいことに気付き、浮気を疑いました。そして、月日とともにその疑いは確信に変わり、旦那さんを問い詰めたところ浮気が発覚。

 

その後、夫婦と相手方の女性の3人で面談し、手切れ金を受け取って誓約書を書かせ、その浮気問題は決着がついたようでした。

 

ところが、数か月たっても奥様は旦那さんを信じ切ることができず、ついに探偵事務所のドアを叩くことになりました。

 

かつての浮気相手はスナックのママ

依頼があった時点で、旦那さんは仕事を辞めており、家業である建築の仕事を継いだ様子。

 

自営業という仕事がら、時間やお金に余裕ができたため、週末となれば仕事仲間と会ったり、同じ地域の会合に出席して飲んで帰宅する状態でした。

 

依頼の際、奥様が最も懸念していたのは、「週末に居酒屋やバー、スナックに出入りしている」という点。

 

前回の浮気の相手がスナックを経営する女性で、奥様と同い年の美形の女性だったからです。浮気のパターンとしてはよくあるのですが、奥様からすると、自分より魅力的な女性に夫を奪われたと、プライドが深く傷つけられたようです。

 

具体的に、旦那さんに浮気を疑うような状況はなく、単に「週末に飲んでいる」「前回も浮気したから心配」という2点のみがひっかかって依頼をしてきました。

 

浮気調査である以上は、探偵事務所としてもその依頼を引き受け、「旦那さんが浮気をしているか否か」をはっきりさせる必要があります。

 

そのため、奥様から旦那さんに関する情報を提供してもらい、さらに、前回の浮気相手の情報(住居や仕事先など)も教えてもらいました。

 

調査員は男性2名が稼働し、奥様から依頼があった時点で出動するという方法を選択しました。

調査1回目|男4人の飲み会、キャバクラ

キャバクラのイメージ

 

依頼を受けたのちすぐに、「今週末、旦那が地元の友人たちと飲み会をするので調べてほしい」と奥様から連絡が入りました。

 

調査員は18:00くらいに奥様の自宅付近に張り込み、旦那さんの車を確認。

 

その後、車が動いたと同時に追跡を開始し、旦那さんの行動を監視しました。

 

奥様からの連絡どおり、旦那さんは自宅から30分ほど離れた駅近くの居酒屋に向かうと、待ち合わせた友人(男性3名)と会い、中へ入っていきました。

 

調査員は店内の様子が確認できる位置に車を配置し、車内から旦那さんら4名の様子をうかがいました。

 

18:30から約3時間が経過したものの、友人たちとの飲み会という点について疑うところはなく、そこに女性の影はまったくない状態。

 

ここで奥様に連絡をし、調査を続行するか否かの判断をお願いしました。

 

奥様はあやしいと感じたところは徹底して調べたいという考えで、帰宅するまでの旦那さんの行動をすべて把握したいと言ってきました。

 

調査の続行が決定し、その後1時間ほどが経過した22:30ころ、店内に動きがあるのを確認。

 

旦那一行がキャバクラへと向かう

キャバクラのイメージ

 

旦那さんの友人らしき男性が伝票を店員に手渡したのを望遠カメラでとらえたため、4人が店を出ると判断し、奥様に連絡しました。

 

あらかじめ、旦那さんが通うような店を把握していたため、1名が最も可能性の高いキャバクラに待機。

 

もう一人はそのまま居酒屋の駐車場で4名の様子をうかがっていました。

 

すると、数分したのちに旦那さんを含めた4名が店を出て、徒歩で駅に向かうのを確認。

 

タクシープールに停まっていた1台に乗り込むと、予想していたキャバクラがある方向へ向かっていきました。

 

調査員がすぐに連絡を入れて、待機していた1名がそのまま監視を続行し、数分後に4名がタクシーを降りて店内に入って行く様子を撮影。

 

夜間撮影用のカメラで、旦那さんの顔はもちろん、他3名の姿もカメラにおさめました。

 

当然、調査はキャバクラの店内でも行われ、4名のほかに浮気を疑わせるような女性の影がないかどうかを確認します。

 

調査員2名が客を装い、店の中へ入って、旦那さんが座るボックス席の隣りに陣取り、店内での様子を把握。

 

キャバクラなので、当然、店の女性が旦那さんの隣りに座って相手をしますが、それが「浮気につながるかどうか」を判断する必要があります。

 

会話を聞いているのはもちろん、ボイスレコーダーを用いて、奥様に報告するためのデータをとっておき、調査結果を伝えることにしました。

 

4名がキャバクラに入ってから2時間、会話の内容や店の女性との関係性から、「この調査における浮気の可能性はない」と判断。

 

4名が店を出て、旦那さんが帰宅するまで調査を続け、深夜1:30を迎えたところで調査を終了しました。

調査2回目|妻不在時の夫の行動を監視

浮気調査イメージ

 

1回目の調査から2週間後、奥様から再び連絡があり、子供を連れて自宅を留守にするので、その間の夫の様子を見てほしいと依頼がありました。

 

奥様が心配しているのは、旦那さんが前回の浮気相手の女性の住居を知っていて、どこかで内密に会っているのではないかという点。

 

依頼があってから旦那さんの行動が常にわかるよう、本人に特殊機材を持たせ、奥様が監視できるような態勢をとっています。

 

旦那さんはここ2週間ほど、車で仕事の関係会社へ向かったり、食事へ行ったりするものの、前回の浮気相手の女性の自宅へは行っていません。

 

しかし、女性に未練があるかのように、女性の住居から遠く離れない距離で行動している点が不審だと感じられると、奥様が心配している状態でした。

 

前回同様、男性の調査員が2名出動して、旦那さんの週末の様子を確認。

 

19:00頃に自宅を出ると、待ち合わせていた仕事仲間と焼き肉店に入り、3時間ほど店内で食事をして談笑。

 

閉店まで店にいて、その後は前回と同じく、キャバクラへ向かいました。

 

旦那さんを含めた3名の男性は、ボックス席に座り、2時間ほど飲んでから帰宅するという、前回とほぼ同じパターン

 

奥様には後日連絡をし「浮気の様子が確認できない、可能性は薄い」ことを報告しました。

1年間にわたる浮気調査

秋の紅葉

 

最初の浮気調査の依頼から半年がたち、やがて1年が経過しました。

 

2か月ほど間をおくこともあれば、1週間で再調査の依頼を受けることもありました。

 

しかし、この案件についての調査結果は「旦那さんは白」、つまり浮気はしていないというものでした。

 

調査を重ねるごとに旦那さんが浮気をしている可能性は薄くなり、そのことを再三奥様に伝えてきたものの、奥様はどうしても納得せず、再調査を重ねて依頼してきました。

 

そのたびに旦那さんは仲間と食事して飲む、また食事して飲むの繰り返し。

 

結果として、調査員が奥様を説得するかたちで、調査を終了することを提案し、納得してもらったというケースです。

調査の結果とその後

この浮気調査では浮気もなければ離婚もなし、慰謝料や法的な手続きは何もしていません。

 

結果として、1年間にわたる継続調査をし、奥様が100万円ほどの大金を負担して旦那さんの潔白を証明することになりました。

 

もちろん、調査員は再三再四、それ以上に奥様に対して「経済的な負担を考え、調査を止めること」を提案してきました。

 

しかし、奥様はどうしても調査してほしいの一点張りで、納得してきませんでした。

 

それは、旦那さんが前回浮気をしたという事実が、「そのような大金をかけてまで浮気調査をしなければ気が済まない」と奥様に思わせてしまったことの表れでしょう。

 

奥様が受けた精神的なダメージはトラウマとなって残り、それ以降、旦那さんの行動をすべて把握しなければ気が済まない心理状態になっていました。

 

一種のノイローゼ状態に陥っていたのは明らかです。

 

これは、浮気調査という名目でありながら、奥様の精神状態を元に戻すためのやりとりだったのかもしれません。それほど、旦那さんの1度の浮気が、奥様にとてつもない衝撃を与えたことを証明した事案です。

 

浮気調査で依頼者が一番悩む点は、「浮気をしてるのは分かってる。けど、別れられない」ということ。

 

探偵事務所に浮気調査を依頼すると、その結末は離婚や裁判とイメージしがちですが、決してそうではなく、真実は知りたいけど関係は壊したくないという方はたくさんいます。

 

そのジレンマを解消するためには、いくつもの方法があるでしょう。

 

今を知り、先へ進むための浮気調査もあれば、今を知ることで過去へのケジメをつけるための浮気調査もある、ということです。